あやしいアスロン第6弾 [ 2004年 9月 ]

あきらかにリマーク品と思えるXP3200+です。イスラエルで見つかった物ですが、なんと日本からの輸入品とのこと。

注意! あやしいアスロン! [ 2004/09/09 ] 第6弾

あやしいXP3200があるとの連絡があり、イスラエルの方から写真を送っていただきました。世界的にこのような物が市場に出回っているのは非常に残念です。さて、この写真でも前回同様Athlonの文字に不自然な箇所があり、さらに右側の2次元コードも正規の製品とは随分違っていることがわかると思います。 この2点が疑わしいのですが... 例によって、これだけでは決定的とは言えませんね。

これらは、すべてバルクとして流通している物の中から見つかっています、AMDのボックス(リテール)として販売された物に関しては、問題ないようです。

あやしいアスロン第4弾、第5弾と同様に、Athlonの『t』の書体の違いに注目してください。

ブリッジ

L12ブリッジに正規のXP3200+とのはっきりとした違いがありました。 正規のXP3200+はL12にレーザー加工の溝がありませんが、写真ではL12[0]がカットされています。したがってこれはFSB167の製品であり、FSB200のXP3200+でないことがわかります。 この点だけで、ほぼリマークだと判定できます。

L12

FSBはCPUのOPNの末尾、例えばAXDA3200DKV4Eなら、このEがFSBクロックの定格を示します。(以下ではxxxxEと書いています)。 L12の赤で囲った箇所に溝(図では青)があるかどうかで、FSBクロックの値がわかります。その組み合わせは、およそ以下のようになっています。

L12CPU
  • ...xxxxE
  • Athlon XP AXDA3200DKV4E (Barton)
  • Athlon XP AXDA3000DKV4E (Barton)
  • ...xxxxD
  • Athlon XP AXDA3000DUT4C (Barton)
  • Athlon XP2500+ ..... XP2800+ (Barton)
  • Athlon XP2600+ ..... XP2800+ (T-bred)
  • Sempron
  • ...xxxxC
  • Athlon XP-M(Barton)
  • ...xxxxB, ...xxxxC
  • Athlon XP AXDA2600DKV3C (T-bred)
  • Athlon XP1700+ ..... XP2400+ (T-bred)
  • Athlon XP2000+ ..... XP2400+ (Thorton)
  • Athlon XP-M(T-bred)
  • Duron (Apple bred)
正規の製品でないことをどう証明するか

今回の物は、ブリッジから判断する限り、ほぼリマーク確定です。
L12がFSB167、L3が11xを示してしますから、これに該当する製品はAthlon XP2500+しかありません。バルクの流通過程のどこかでXP2500+のOPNラベルがXP3200+に書き換えられてしまったと推定できます。

ブリッジの違い

もし今回のようにL12のブリッジに違いがあるCPUを買ってしまった場合、ブリッジの仕様はAMDから公式に公表されているものではないので、ブリッジが違うというのを直接問題にするのは難しいかもしれません。しかしギガバイトなどのFSBの自動認識が可能なマザーで確認すればFSB167と認識されるはずです。AXDA3200DKV4Eは本来FSB200と認識されるはずですから、『不良品』として販売店に相談できるのではないでしょうか。

ただしL12[0]の溝が鉛筆の芯などの導電材料で巧妙に埋められていると、FSB200と認識されてしまう可能性もあります、この場合無水アルコールなどで丹念にL12[0]を拭きとることで、本来のFSBとして認識されるかもしれません。

Thanks

We appreciate the report of Mr.Gary Golbraich of Israel.