あやしいアスロン第2弾 [ 2003年 8月 ]
今後バルクのCPUを買う時にはちょっとした確認が必要かもしれない。
少しでも不安を感じる方は、迷わずリテールパッケージを購入することをお勧めします。
- あやしいアスロン第2弾 [ 2003/08/08 ]
- コア電圧が異常なAthlon XPについて [ 2003/06/28 ]
あやしいアスロン第2弾 [ 2003/08/08 ]以前見つかったXP2400は、どうやらみかけなくなったようでほっとしていたら、今度は『Athlon XP2600+に不自然なパッケージの物を見かけた』という連絡をいだだきました。パッケージは従来の緑色、秋葉原の販売店『U』で売られていたそうです。
しかし今回は、以前見つかった物と違い“I”の飾り(文字の上下に横線)はついているので、この文字では比較できない。 OPNの書体は線が細くやや大きく感じ、文字の細かいところや黒の下地は通常品が隣にあると一目瞭然で違いがわかる。 またL11は値段のシールが貼ってあるので確認できなかった....とのこと。 リテールの製品でもOPNの書体は複数あることがわかっていますので、書体の違いだけでは判断できませんが、Athlonロゴの t の文字の違いやL5,L12のこげ痕が不自然なことからも、この物も十分に『あやしい』のではないかと思います。 もしバルク2600+でコア電圧が1.65V付近にならないCPUを買った方は、L11を確認したほうが良いかもしれません。 この件について関連情報を求めます。 このページを初めて御覧になった方は、↓以下の記事もあわせてお読みください。 コア電圧が異常なAthlon XPについて [ 2003/06/28 ]掲示板で『コア電圧が1.8Vで認識され、しかもL11ブリッジが通常と違う』という異常なAthlonが存在することが確認されました。 これはアスロン2400+(バルク)として購入した物だそうです。
どういう経緯でOPNと違う製品が販売されているのかは不明ですが、 この他にも、L11ブリッジに異常があるAXDA2600DKV3D AIU x B 0309 xxxxや、OPNの書体が不自然な2100+,2200+も見つかっていますから、実際には2400+だけの問題ではありません。 マーキングの比較通常の製品でもアスロンのOPNラベルに使われている書体は複数あることがわかりました。しかしAthlonのロゴの見た目は同一のはずです、ところがこのCPUでは書体やロゴの部分が通常の製品と微妙に違っています。 上の2つが問題のアスロンのラベルで、その特徴は
下は比較用の正常なアスロン、(2400+の写真がないので、とりあえずこれで...) Athlonのロゴのtの文字の高さとtの文字の上の部分が傾斜しているのに注目してほしい。 なぜコア電圧が仕様と違っているのかコア電圧はL11ブリッジの設定によって決まりますが、ブリッジの接続状況はあくまで非公式なものですから、この部分が違っていたとしても『異常』とクレームをつけることはできません。しかし原因がこのブリッジにあるのは、ほぼ間違いありません。 パッケージの写真の黄色の○で囲った部分を拡大したものが以下の写真で、ブリッジの図は通常のアスロンのL11設定を示しています。
ここで写真と図を比較してみると、このCPUは1.65Vのブリッジと同じでなければならないのに、1.60Vのブリッジになっていることがわかります。
L3ブリッジにも異常今回みつかったものは、L3ブリッジも通常の2400+と違い見た目ではAXDA1800DUT3Cと同じになっているようです(これは残念ながら写真からでは判別できません)。 この場合もL3ブリッジの一部が導電性のある材料で埋まっている可能性があります、このため倍率変更ができない、または整数倍にしか設定できないなどの障害が予想できます。ただしブリッジの構成及び倍率変更自体は非公式なものですから、これ自体を問題にすることはできません。 さらに、Xbit LaboratoriesによればAthlon XP 2200+、AXDA2200DKV3C AIUGA0236CPKWにも異常な物が見つかっているようです。
ブリッジの加工状態が通常のアスロンと違うこと、製品の仕様が貼られているラベルが不自然であることが共通しています。ただしこちらは、溝の中に何かが埋められているように見える、AMD Athlonの文字が細い、などの点で今回みつかったものとは少々違うようです。 自分が使っているCPUが『これと同じではないか』と思ったら
今の時点で、こちらで異常が確認できたのは、バルクとして販売されたアスロン2400+の一部です、リテールからは見つかっていません。およそ5月以降に2400+を購入された方は、念のためコア電圧を確認することをお勧めします。 コア電圧を確認する定格が1.65VのCPUの場合、コア電圧モニタなどでは1.63とか1.69とか表示されることもあると思いますが、その程度のズレは測定の誤差などのため、と考えていいと思います。しかし1.75とか1.80とか表示されるなら異常があるかもしれません。その場合はOPNのラベルやブリッジも確認してみてください。(ただしコア電圧をマニュアルで上げていた、などというボケに注意)
コア電圧に異常がある場合は、パッケージ表面のラベルに書いてあるコア電圧(今回の物と同じであればK=1.65V)、と実際コア電圧が違う 欠陥があることを示す根拠は以下↓
バルクのCPUは、PCへの組み込み用として販売店が一括して購入したものをバラ売りしている物ですから、販売店がその製品の保証をすることになっています、このため異常があった場合の連絡先は販売店となります。 さいごにコア電圧が1.8Vという異常なAthlonとは、いったい何なのか.... 現在、こちらで写真から確認できたのはXP2400+だけですが、他のモデルナンバーの製品でも『L11ブリッジが矛盾する物が売られていた』との連絡も受けていますから、1700+とか1800+、2000+などの安価な製品はともかく、2100+以上のサラブレッドや、高クロックのバートンを購入する場合は、製品のOPNラベルとL11を見て不自然な点がないかどうかを確認する、また、たとえばDKT3Cであれば『1.65Vの製品ですね』と販売店に確かめる(半ば本気です!)、これを実行するしかないのかもしれません。 普通『あやしいAthlon』と聞くと、なにかいいことがあるかもしれないと思い私などはつい欲しくなります。このページで問題にしているものは、少なくとも6月中旬ころから売られていたようで、今ならまだ売っているかもしれません。あやしい物好きな方は、即アキバへGO!、その際にはぜひ写真を撮ってこちらにお送りください。
いうまでもないことですが1.8Vの発熱は非常に多くオーバークロック耐性も期待できませんから、使うメリットは全くありません。...というより『異常な品』ですから動作させないことが肝心です。 reference
更新:2003/08/08 あやしいアスロン 第二弾!?を追加 |