Athlon Palomino ブリッジ
定格設定に使われるCPU表面の金色のブリッジ、基本的な情報がこれらのブリッジから読み取れます。
このページはPalominoコアのMobile Athlon4-900MHzがベースとなっています。
Athlon MP, Athlon XP, Duron(Morgan)にも適用できます。
Duron(Spitfire), Athlon(Thunderbird)には、あてはまりません。
Palominoのブリッジパロミノのブリッジは以下の通り。
ブリッジIDについてブリッジのID(番号)はデータシートにはない非公式なものです。 小さな金色の丸が1つあるほうからID0、ID1...とすれば データシートとのIDの整合性も良くルールも単純なため、このようにブリッジIDを決めさせていただきました。 L1ブリッジ、BP_FIDピン有効倍率変更機能のあるマザーで、実際に倍率を変えるには、このL1ブリッジがすべてクローズ(接続された状態)になっている必要があります。これは、倍率を決定するL3、L4、L10と倍率を強制変更するためのBP_FIDピンがL1ブリッジによって内部接続されているためです。いままでより1bit増え5bitに拡張されました。 オープンになっているブリッジをクローズする場合、セラミックパッケージのCPUでは、今迄どおり鉛筆や熱線補修材を使います。しかし プラスチック(オーガニック)パッケージのCPUでは、ブリッジを切断している溝の奥の配線パターンとのショートを防ぐため、この溝をボンドなどで埋めてからクローズする必要があるようです。 |
どうしていつもブリッジなのか新しいコアが出ると、またもやブリッジの解析からすべてが始まります、 いくつかのCPUのブリッジを比較することで、各ブリッジの役割を考え、CPU内部の配線を推定することにつながりますので、たいへん重要なことなのです。 |
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L2、L2 cacheサイズ、[ Palomino専用 ]L2ブリッジは、L2 cacheサイズをコントロールしている設定のようで、ブリッジの状態によりこのように認識が変わるはずです、通常はデフォルトのままで使用します。
: = Open(コア内部のプルアップ回路により、論理H) *注 : これはPalominoコアを使用し、コアにAthlonとマーキングされているものの、OPNからわかるように、Mobile Duronとして出荷された製品のようです。通常のDuron及びMobile Duronは、縦長のMorganコアを使っていますので適用できません(L2も存在しません....)。 ブリッジの加工なしにこの機能を変えるには、Athlon:L2詳細を参照。 |
L2ブリッジMobile Athlon4のブリッジ
L2[3] がオープンで64K 現在のところID[1], ID[0]の機能は不明、オープンにしてもL2 Cacheに変化はないようです。 |
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L3,L4,L10ブリッジ、起動倍率設定パロミノの起動倍率を設定する重要なブリッジです。 Mobile Athlon4データシートの5bitの新FID設定表と、CPUコアの起動倍率設定回路(推定)とを比較することで、倍率設定表を作成することができます。
ブリッジの加工なしに倍率を変えるには、Athlon:起動倍率を参照。 *** : 動作状況は不明 |
ブリッジの加工についてブリッジを加工するとCPUのデフォルト設定を変更することができるのですが、実際やってみるとブリッジの切断は意外に難しく、1度切り離したブリッジをクローズに戻すのも困難です。ブリッジの加工以外に方法がない場合を除き、ブリッジの直接加工はあまりお勧めできません。 [例外] ECS K7S5Aなどモバイル版CPUとして認識できる場合はL6を起動倍率とするバージョンのBIOSでは、L4,L3を加工したとしても、たぶん倍率は変わりません。 L5ブリッジの加工を併用する、あるいはL6ブリッジの設定を参照。 |
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L5ブリッジ、動作モードモバイル版とデスクトップ版の違いは1箇所、CPUの用途によってブリッジ設定が異なっていることから、動作モードの設定と考えて良いのでしょう。
OPN: Ordering part numbers バイオスからCPUを認識する場合このブリッジ設定でモバイル版か、デスクトップ版、さらにはMPかの認識が変わるようです。 モバイル版をデスクトップ版に、またその逆に見せかけることができそうです。 K7S5AでMobile Athlon4を使った場合、このブリッジをAthlonMPやAthlonXPと同じにすることで、 L6ブリッジの状態にかかわらず、改造SWや下駄などで倍率変更が可能になることがわかっています。 このブリッジ加工によって、他の用途の製品として認識させることができますが、当然のことながら、きちんと動作できるかどうかとは別のことですから注意が必要です。 |
L5ブリッジMobile Athlon4のブリッジ
L5[3] がマルチプロセッサ有効 Athlon XPAthlon XPでL5が3箇所オープンになっている製品の場合、マルチプロセッサとして動作できないようです、L5[3]をクローズするとなんとかなるようです。 |
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L6ブリッジ、PowerNow! / 定格倍率、[ モバイル版用 ]L6はモバイル版専用のブリッジで、定格倍率をセットしてあるようですが、従来のFIDブリッジとは違います。 したがって、通常このブリッジを変更しても倍率は変わりません、PowerNow! 関連で定格倍率を取得する場合に使われているようです。モバイル版用、新FIDとでも呼べるものです。 ブリッジの向きに注意してください、コアの文字がさかさまに見えるようにしたときの状態です。 モバイルのCPUを使っている場合に限りますが、Athlon4-900をデフォルトで立ち上げた場合に、9xとなるマザーの場合、BIOSはこのL6ブリッジの値を参照して倍率変更をしていると考えられます、この場合L6の加工で倍率が変えられるようです。(L5ブリッジにも関連項目) モバイルアスロンを普通に立ち上げた場合に5xで起動するマザーの場合は、このブリッジを変えても倍率は変わらないはずです。
C=クローズ、:=オープン、確認済みのブリッジは、黄色文字になっています。 *** : 動作状況は不明 |
L6モバイル用のCPUを使った場合、L6はデスクトップ用マザーでは関係がないと、無視できない場合もあるようだ! *1 モバイル版のCPUでは、ソフトウエアの助けがあれば段階的にクロックを下げる機能がありますから、そのときの最大倍率がセットしてあると考えています。 *2 Athlon4-900と1000のブリッジ比較と掲示板に寄せられたK7S5A動作状況からの推定しています。 L6ブリッジのテストL6のブリッジを加工する場合*印の組み合わせならブリッジをカットしなくても鉛筆クローズだけでテストできますから便利です。ただし、こちらの場合も13x以上に設定した場合の動作は疑問です。 デスクトップ版のCPUデスクトップ版のCPUではこのブリッジは無効のはずですから、通常変える必要はありません。 しかし、ECS K7S5Aなどのマザー(モバイル版CPUとして認識できる場合はL6を起動倍率とするタイプ)でデスクトップ版のCPUを使用した場合、L5ブリッジ加工でモバイル版と認識させれば、BIOSはL6を起動倍率と見て動作しますから、全クローズされているL6により11倍として動作するはずです、これは案外便利な方法かもしれません。 |
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L7,L8ブリッジ、PowerNow! / SOFT VID定格(推定)、[ モバイル版用 ]L7、L8はモバイル版専用のブリッジで、L11と同じ設定のようですがVIDではありません。 通常このブリッジを変更してもコア電圧は変わりません、PowerNow! 関連のSOFT VID定格ではないかと推定しています、詳細は不明。
L6,L7,L8ブリッジ、未使用、[ デスクトップ版 ]L6,L7,L8はモバイル版専用で、デスクトップ版の場合は無効と考えて良いのでしょう。
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L7ブリッジノートPC用などのモバイル版に対応したマザーでは、CPUから2組のVIDを受け取ることができ、通常のL11設定と、ソフトウエアによって変更可能なVIDを、切り替えて使用できるはずで、このときのデフォルト値をセットしてあるのがL7かL8ではないかと考えています(未確認) |
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L9ブリッジ、L2 cacheコントロールピン有効、[ Palomino専用 ]L2 cacheサイズをCPUのピンを使って変えるには、このブリッジをすべてクローズすることから始めます。 L10ブリッジ、13X以上のCPUの倍率設定
アスロン XP2100+以上や、Duron1.3Gなどの定格倍率が13X以上のCPUでは、倍率変更がサポートされているマザーでも12.5X以下の倍率に設定できない場合があります。これは、12.5X以下の倍率のCPUとはL10の設定が違っているためで、この場合はL10設定を[ 5x〜12.5x ]の図の状態にすれば、倍率が変更できるはずです。
L11ブリッジ、コア電圧設定コア電圧を設定するブリッジです、詳しくはPalomino:コア電圧を参照 |
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