Turion64にFANレス・ヒートシンクを使う試み
Turion64に大型のヒートパイプ付CPUクーラーを使った『メカうさぎ64』さんからのレポートです。
巨大なヒートシンクを実際に使ってみた感想は非常に参考になります。
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ヒートパイプ付き大型ヒートシンク + Turion64
左がScythe、右2点はThermaltake
3種類の大型ヒートシンクを載せてみるとどうなるのか、マザーにMSI/RS480M-ILを使い試すことにしました。 ヒートシンクの冷却はケースファンと兼用させ、8cmを12cmFANに変換するアダプターをつけて、熱を排出する構造にしています。
なぜ、Turion64に大型のFANレスクーラーなのか?
Turion64はTDPが25Wや35Wですが、所詮25W・・されど25Wです。 あなどって最初は簡単なFANレスクーラーでしたが、高負荷時が続いた場合いきなり温度が50度越え(さらに温度上昇)を起こした事がありました。これをふまえて、最初からFANレスの大型クーラーの購入にいたりました。 ヒートパイプを使ったヒートシンクといっても色々あるようですが『やはり価格なりの性能だ』と考えた方がいいようですね。現在、タワー型ケースで冷えそうなFANレスクーラーを探している所です。
もしタワー型のケースで、垂直に大型ヒートシンクを取り付ようとすると、その重みを匡体のどこかで支えないと不安です。しかしTurionなどのコアが剥き出しのCPUでは、匡体がたわんだ時のことも考えてヒートシンクを支える構造にしないと、かえってコアに負担がかかり危険ですから扱いは難しそうです。(以下、この色のコメントはita)
■ Scythe SCNJ-1000 忍者 (NINJA)
サイズの忍者(NINJA )は、あまり冷えませんでした。 理由は、風量の少ない状態では、ほとんど冷却性能が発揮できないようで、ある程度風量が必要です。
ヒートシンクを覆うダクトを作り、風を通せば冷えそうにも思えますが?
実は当方もダクト(ダンボール等)でと思いましたが思いとどまりました。なんせ大きいので作るのに躊躇してしまいました。 それと、このクーラーですがアルミフィン(羽)の一枚あたりの面積が大きいのでかなりの風量が必要です。他のメーカーでは微風でも冷えるようにアルミフィン(羽)を細分化しています。 どの方向からでも冷えるのは良いのですが・・・。
タワー型のケースでは冷えるとは思うのですが現在検討中です。
フィンが少ないので空気の流れを妨げにくい、これをメリットと感じましたが、逆に放熱不足を招くかもしれませんね。
- 使用したケースFAN
- FAN:12cm, SilenX 120mm 14dBA Fan
- 騒音値14dBA/回転数1600rpm Air Flow: 58CFM
■ Thermaltake CL-P0019
冷え方はなかなか良いですが、ThermaltakeのCLP-0019は風の当たる方向が悪いためソケットの向きが 問題となります。
多くのマザーボードでは、通常のATXケースにこの製品を着けたとき、大きなヒートシンクが上、つまり電源に向くわけですね。それなら12cmファンが下に付いている電源を選べば、使えそうですが?。
確かにそうです、しかしマザーによってはCPUソケットの位置がうまく電源の12cmFANの真下へ行きません。電源でしたら14cmFANなどが付いた物が良いかも・・?
このクーラーですが、かなりの重さがある為、Turion64やMobile64には向いていないように思います。(通常のケースの場合だとコアかけすると思います。)
Athlon64では問題ないようですが・・。
CPUクーラーは水物ですね。新製品がすぐに出てきますが、すぐに終了になり回転が速い、やっぱり欲しいと思ったときはすぐに買うべきですかね? この製品は残念ながら生産終了だそうです。web.archive.org: thermaltake CL-P0019
今現在考案中なのは、サイズ SI-120 です。scythe SI-120
最近のケースはパッシブダクト付きなので、高さや位置等が合えばこのダクトを使って排気すればケースの排気FANを減らしたり、回転数を落としたり出来るのでは・・・等と考えております。さらにこのクーラーはアルミ製で軽めなのでTurion64にも使えそうですね。(もちろんFANレスで)
サイズはSwiftechやsilentmaxx製品などオリジナリティーの高いセレクションがあって面白い、SI-120はweb.archive.org: Thermalright
このヒートシンクをAlbatronのボードに使った場合
CL-P0019 + Albatron/K8M800-754
この写真のマザーは、Albatron/K8M800-754ですが、このような方向にリテンションが付いているマザーは数が少ないです。
これと同じ方向で付いているマザーは、
- FOXCONN/760GXK8MB-RS
- PC CHIPS/ M871G V1.5....位だと思います。
■ Thermaltake CL-P0071
ThermaltakeのCLP-0071は微風でも冷えるようです。
銅板やリテンションについて
銅板やリテンション等はサイズのユニバーサルリテンションキット SCURK01 を使いましたが、バックプレートは注意が必要です。両面テープが強力で一度着けたら取れなくなります。
KD-Turion CopperPlateやKD-479 CopperPlateを使う場合も注意が必要です。実はこの銅板は少し硬いようで、この銅板を使った場合にCPUがコア欠けしました。 それと、必ずしも銅板が必要ではありません。問題は、バックプレートのネジの高さ等にあります。本来マザーに付いているバックプレートは低すぎる為うまく付きませんでした。 よく考えて別途購入された方がいいかと思います。
ヒートパイプ付きクーラー
写真は親子カメです・・・(苦笑
ヒートパイプを使ったクーラーの場合は、やはり取り付け角度により能力に違いがでるようです。しかしヒートパイプ無しのクーラーよりも冷える事は確かでした。ちなみに、角度と言えばサイズの刀ですが、この刀のFANレスはあまり冷えませんでした、と言うかCPUのコア温度がかなり高くなりました。
タワー型ケースで使用できるか?
MobileAthlon64やTurion64等を使用した場合注意が必要です・・・。と言うか一度ためしましたがMT-34が少しコアかけしました。腕にもよるのでしょうが・・(苦笑
大型のヒートシンク全体の問題ですが... 通常のタワー型ケースではヒートシンクの取り付け部分に加わる力が非常に大きくなり、やはりそのままでは危険のようですね。ヒートシンクには何か注意書きでもありましたか?
特に注意書きはなかったように思います。但し、ヒートシンクにあたる風量を注意して欲しいような事はかいてあったと思います。 そもそもAthlon64系は穴が二つと言う所に問題があると思います。穴が二つの場合特に安定が悪いようですので注意が必要ですが、最近のクーラーはマルチ対応になって来ていますので マザーに穴が四つあるものはそれを利用した場合CPUに加わる力のバランスがよいためコアかけしにくいようです。ちょうどSocketA等の時と同じですね。
改訂:2006/01/14 暫定版:2005/11/23