VAIO徹底改造 電解コンデンサの液もれ発生
起動中にリセットがかかり、CrystalMark 2004R2では画面に余計な線が描画された、その直接の原因は電解コンデンサの液もれだったのだが。
VAIO-K7 コンデンサの液もれを起こした原因は?
PCの最大の発熱源であるCPUの熱をどうするか... 前回はこの点を解決するためにCPUの熱を直接ダクトで外に排出する構造にしました。この方法は成功しましたが、マザーボードのCPU以外の発熱源、つまりチップセットや、VRMに使われているFETの発熱を甘く見ていました。
その結果がこれ!
TAICONに液もれ発生
この写真で緑色に写っているのがTAICONです。「TAICON」のほとんどが、このように液もれを起こしました。このマザーはAsrRock K7S41、使用期間はおよそ2年半くらいです。
ところがこの写真で、チップセットの下にあるnichiconと、もう1つ別のnichiconにも少し膨らみあったのです。「TAICONだけなら不良電解コンデンサと決めつけられるのにnichiconも膨らんでいる」となると、私のPCの作り方にも問題があるかもしれない、ということになる。
最初のシステムの異常は、たまに起動中にリセットがかかることでした。おかしいなと思いCPUの温度をモニタリングしてみましたが、問題ないので熱暴走ではない(GeodeNX1500ということもありますが)。ところがCrystalMark 2004R2を走らせてみると、画面に余計な線が描画されます。これはおかしい、グラフィックカードの故障かと思って開けてみたら、このようになっていました。コンデンサが不良になり正常に電圧が供給されなくなったようです
その他の部分を見てみると、確か1年以上も掃除をしなかったため、御覧のようにヒートシンクの表面にはホコリが付着していました、それでもCPUの排気はそれほど支障なくできていたようです。 ダクトの素材であるFOREXや、ダクトとヒートシンク間に使ったメラミンフォーム、ダクトとマザーボードとの隙間を埋めるためのEPDMともに、変型などの異常はありませんでした。
原因は換気不足か
私は、マザーボードはケース内の換気がある程度あれば自然に冷却できるはずと考えていました。長時間起動させておいても、ケース内の温度は室温に比べ、すこし暖かい程度だったので、ケース内の換気は電源ファンで足りると、あまり気にしていませんでした。 しかしその電源ファンの排気量が少なかっためか、気流が発熱源付近を通らず伝導熱によってマザーボード全体の温度が少しずつ上昇、結果的に温度に最も弱いパーツである電解コンデンサの寿命を極端に縮めてしまったのではないか、と考えています。
前回「ケース内に熱がこもればPCパーツの寿命を縮めることになるので、CPUの熱をできるだけ効率良く外に排出するしくみを考えなくてはいけない」 と書きましたが、それだけでなく、『マザーボードのCPU以外の発熱源にも注意しなければならない』ことを実感しました。
冷却方法を見直す
とりあえずこのシステムはそのままにして、別の匡体を使ってシステムを組み直すことにしました。
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- 作成:2008/01/20