VAIO徹底改造

VAIO-S520を徹底改造し、中身はFD以外すべて入れ替えました。もはや『バイオ』とは呼べませんが見た目はVAIOそのもの!。

SONY VAIO PCV-S520の改造

VAIOのスタイルが発売時から気になっていました、彩度を抑えたブルーがなんともいえません。つい最近ジャンクの『バイオ』が1000円で入手できたので徹底改造をすることにしました。性能はそこそこでも静粛性の高いPCを目標に改造を進めています。まだ完成はしていませんが動作できる程度にはなったので公開します。


SONY PCV-S520の構造

SONY製品らしさを感じさせる部分は、表面のプラスチックパネルによる演出とPCIスロットに差されているIEEE-1394インタフェースくらいで、側面パネルをはずし中をあけると、単なるコンパクトなマイクロATXケースであることがわかります。

マザーボードはDR736の印刷がある440BXでP2-400が載っていました。電源はASTEC ATX-90-3407とラベルに記された出力90Wの製品で、CPUの熱はこの電源のファンを使って匡体の外に排出するしくみになっています。ケース上部に熱がこもりそうな構造ですがP2-400の世代はこれでもなんとかなったのでしょう。

背面は御覧の通りです。バイオS-520のI/Oコネクタ部分は匡体に直接穴開けがされており、マザーボード交換時にはコネクタ配列の違いのためそのままでは障害になりそうです。 電源も通常のATX電源のサイズではありません。


VAIO 徹底改造スタート

どう改造しようかと.....しばらくは眺めていました。電源が90Wのままでは頼りないので、通常のATX電源が入るかどうか計ってみたところ、なんとかなることがわかりました。オリジナルの電源、マザー、CPUはすべてゴミ箱へ。匡体だけを利用して新しいATX電源を載せ、どのマザーボードでも入るように加工をすることにしました。

改造箇所

  • I/Oコネクタ部分を四角に切り抜く
  • 通常のATX電源が入るように開口
  • CPUの熱を排気するためのファンの取り付けと開口
  • 電源やLEDのコネクタのピン配置変更、その他。

匡体加工

すべて分解し、例によって金ノコと平やすり、今回は電ドルも使って仕上げました。加工したのは3箇所、I/OコネクタとATX電源用の開口、さらにCPUの熱排出用の開口です。 文字で書くと2〜3行ですが、加工はアウトドアで、のんびりと半日ほどかかりました。


加工に挑戦しますか?
この程度の加工なら、金ノコと平やすりを使えば手作業で可能、電ドルもあるとより便利!

金属加工は10分で切れそうな部分なら、その倍の時間をかけてカットする気持ちでやると綺麗に出来ます。この作業は家の中でやると苦痛なだけですが、天気の良い日に外でやるとそれほど辛くありません。とにかく明るい場所でゆっくりと作業することです。作業は軍手をして行います、怪我や「まめ」の防止だけでなく指紋の付着によるサビの防止にも効果があります。

カットする場所が決まったら、金属部分に直接カット予定の線をけがいておきます(カッターなどの刃先で線を入れておくだけでもOK)。さらに、細い水性マジックなどでその上から線を入れておくと、けがいた線が見やすくなります。加工時の金属面のキズを防ぐためには、加工する箇所の表面に透明のカッティングシートなどを貼っておくと良いでしょう。

PCのケースに使われている鋼鈑は柔らかいので意外に早く切れます。ただし金ノコは、ほぼ直線にしか切り進められません。直角に曲がる箇所は、少し内側にドリルで穴を開けておき、そこに刃を差し込んで切るなどの工夫をします。金ノコの刃がスムーズに動かない時は、私は加工面にシリコンスプレーをかけてから切断しています。しかし、正確に直線で切るのは無理ですから、カットする予定の線より1〜2mm程度内側を狙って切断するようにします。この時できるだけ正確に切らないと、その後の作業がたいへんです、時間をかけてでもなるべく精度良く!。

その後、表面に貼った保護用のシートを剥がし、けがいた線まで平やすりで削って直線に直し、手を切らない程度に面を取っておきます。やすりがけも急ぐと辛いだけです、ゆっくりとあまり力を入れずやれば、だんだん楽しくなってくるかもしれません。さらに切り口を美しく仕上げるならダイヤモンドやすりで磨くと良いでしょう。

金ノコの刃はステンレス加工用のHSS(ハイス鋼)より一般鋼材用のSKS(タングステン鋼)のほうが加工し易いようでした。 作業が終わったら匡体全体にシリコンスプレーをかけてから拭き取っておくと指紋の付着やサビが防げます。(高くても良いならクレポリメイトでもOK)また、余計なシールを剥がすには、ドライヤーで少し暖めてからゆっくり剥がすとノリが残りにくく綺麗に剥がせるかもしれません。


ASRock K7S41搭載

これでこの『バイオ』も通常のマイクロATXケースと同じですから、好きなマザーボードを載せることができそうです。今回はストックしておいたASRock K7S41を使い、CPU はとりあえずAthlon XP 1800+、ヒートシンクには余っていたKANIE Hedgehog-238Mを使うことにして組みました。

クーリング

SONY純正バイオでは電源ファンを使ってCPUを冷却していましたが、改造後のCPUの冷却は排気ダクトを設け専用のシロッコファンで匡体の外に吸い出す方法にしました。

VAIO-K7がとりあえず完成

組み上がったのがこの写真です。各パーツのレイアウトに余裕はあまりありませんが、CDやFD、ATX電源ともにすべて標準的なサイズの製品が使えるので、余剰パーツの活用ができました。

下の写真はSONY純正バイオです、上と比較してみてください。

動作確認

試しにSONYの純正システムからセーフモード立ち上げてみました。プロパティーを見てみるとPCV-S520 Authentic AMDという普通はありえない表示がされています、まあこのまま使う気はありませんが...。

  • 更新履歴
  • 作成:2005/06/16

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