Athlon Thunderbird FSB133対策

FSB100ベースのCPUをFSB133 対応マザーで使うためには、倍率を下げる必要がある。それには.....。

このページはDuronではSpitfire, AthlonではThunderbirdコアを対象にしています。
PalominoコアのMobile Athlon4, Athlon MP, Athlon XP 及び
MorganコアのDuron、Mobile Duronにはあてはまりません。

簡易版、倍率を下げる方法

AMD-761などを積んだFSB133対応マザーが販売されていますが、起動倍率やコア電圧の変更がサポートされていない製品も出荷されています。

FSB100ベースのCPUを転用するために、さっそく動作倍率を下げる改造を... となるのですが、 part3 同様に,ブリッジはそのまま、マザーのパターンカットなしで可能な方法を考えてみました。
以下はすべてFSB100の製品を使用した場合ですから注意してください。

Athlon1000(FSB100*10x) 限定,倍率変更

Athlon 1Gに限りますが、マザーボードの裏からFID、BP_FID ピンをこのように熱線補修材などで、Vss(0V)に接続すると、その組み合わせで9x〜7x倍までの倍率が設定可能です。例の下駄でコアの耐性を確認後、この方法で倍率を仮固定すると便利でしょう。


これはマザーボード裏から見たときのSocketA のピンです。
濃いグレーの丸が各IDピンを示し、黒の部分が 接続する場所です。
ブルーの丸はVss(0v)ですが、2個のうち近いほうに接続します。


jp2
熱線補修材などによる固定では、何度か倍率を変更する場合に不便なため、ジャンパSWをつける方法です。

-1xをクローズ=9x
-2xをクローズ=8x
両方をクローズ=7x

ただし、これも1G専用のため、通常の配線作業よりもたいへん簡単になっています。

Duron/Athlon 起動倍率可変 そのほかのCPU


FIDとBP_FIDの各IDを論理1から論理0に変えたとき、有効な倍率設定ができる場合を調べたのがこの表です。

CPU定格動作クロック(FSB100)別に倍率変更をした場合のクロックが記入してあります。
ただし、数字が書いてある部分のみ設定が可能で、『-』が書いてある部分は起動すらできません。
その方法は必要なIDピンを、近くのVss(0V)ピンに接続するだけです。
次に倍率別に、どのピンをVss(0V)ピンに接続すれば良いかを示します。

Duron/Athlon共通です。



濃いグレーの丸が各IDピンを示し、黒の部分が 接続する場所です。
ブルーの丸はVss(0v)ですが、2個のうち近いほうに接続します。


倍率 −2x FID[2]とBP_FID[2]をVss(0V)に接続

Duron/Athlon 900,950,1000,1050で使用可能
A950では−0.5xと併用すれば、合計-2.5xとなります

倍率 −1x FID[1]とBP_FID[1]をVss(0V)に接続

Duron/Athlon 600,650,800,850,1000,1050,1200,1250で使用可能
A1250、A850、D650では−0.5xと併用すれば、合計-1.5xとなります

倍率 −0.5x FID[0]とBP_FID[0]をVss(0V)に接続

Duron/Athlon 650,750,850.950.1050.1150.1250で使用可能

jp3
何度か倍率を変更して試したい場合 このようにジャンパをつけると便利です。

しかし上の表の通り設定できるケースが限られていますので、注意してください。

自由に起動倍率を変更するには

自由に倍率を変更するには part3と同様の改造で、デフォルト10.5xにブリッジ加工をすれば すべてのクロックのCPUで全部の倍率設定が可能となります。




安全には、配慮しているつもりですが、私自身は266マザーを持っておりませんので確認はできないため、内容を理解した上でお試し下さい。


簡易版 倍率 −2xの詳細

この表で青の部分を黄色に変えれば、倍率が2x下がります。
Athlon1Gを使った場合、この変更で倍率8xのCPUとして動作しますから、FSB133*8で約1060動作となります。

ClockFID , BP_FID
Mhz[3][2][1][0]
7.0x1000
7.5x1001
8.0x1010
8.5x1011
9.0x1100
9.5x1101
10.0x1110
10.5x1111


起動倍率 −1xの詳細

これも青の部分を黄色に変えれば、倍率が1x下がります。。
Athlon1Gを使った場合、この変更で倍率9xのCPUとして動作しますから、FSB133*9で約1200動作となります。

ClockFID , BP_FID
Mhz[3][2][1][0]
9.0x1100
9.5x1101
10.0x1110
10.5x1111

起動倍率 −0.5xの詳細

これも青の部分を黄色に変えれば、倍率が0.5x下がります。

ClockFID , BP_FID
Mhz[3][2][1][0]
10.0x1110
10.5x1111

この設定は650、750、850....など、X50MhzのCPUに有効です。

また存在しないクロックのものも記入してありますが、一応理論上可能ということで書きました。